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【概要】

 

今回のテーマは、「データの新鮮さが命(レポート分析)」です。

 

前回までの講座で、ほとんどの会計処理の解説は終了しており、これらがスムーズに運用されていれば、データは常にアップデートされている状態にあります。

 

これは、決算や確定申告のために、年に1回まとめて経理を行っている場合と比べたら格段の差があります。

 

つまり、経営に必要な会計情報が「常に新鮮である」ということです。

 

「クラウドんぶり会計メソッド」では、「海鮮どんぶり」のイメージで、「ネタの新鮮さが命」⇒「データの新鮮さが命」とかけて、データが新しいうちに活用するという大切さをコンセプトにしています。

 

では、これから新鮮なデータの活用法を紹介していきます。

 

【1】freeeトップ画面の活用

 

まず、freeeのトップ画面にある3つの情報に注目します。

 

「決算期日の近い取引」
ここには、掛取引(売掛金・買掛金)の決済期日の近い情報がアップされています。
この情報をしっかりチェックすることで、回収漏れ・支払漏れを避けることができます。

 

「今期取引累計」
今期の最初からの、収入・支出の取引累計額と、そのままのペースで1年間進んだ場合の予測の金額が表示されています。
ここの表示内容は「収支」ですので(第7回参照)、借入金や高額の設備投資をした場合なども収支として含まれています。「損益」でなく「事業規模」を把握するものと理解してください。

 

「最近の収支」
1か月ごとの「収支」の状態が、グラフによって視覚的に表示されています。
このグラフでは、オレンジ色の棒グラフが0円の軸よりも常に上位にあることを心掛けてチェックすることで、収支バランスを常にチェックすることができます。

 

【2】freee週次レポートメールを活用する

 

次に、毎週月曜日に自動的に送られてくる「先週のレポート」を活用します。

 

「未登録の明細」
ここでは、未登録の明細が「0件」が理想です。ぜひ、未登録取引をためずに、しっかり情報更新をしてください。

 

「先週作成した新規入出金」
ここで、前週1週間の「収支」の状態がわかります。
前週のお金の出入りをしっかり把握することが、会計の本来の意味=「計は会なり」につながります。

 

「支払期日の近い取引」
こちらは、トップ画面と同様の内容ですが、入出金の期日を常に把握していることはとても大切です。

 

【3】freee分析レポートを活用する

 

さらに、freeeの上部メニューの「レポート」機能を活用していきます。

 

この「レポート」が、いつでも簡単に出せるて分析できることは、経営者にとって大変有効なことです。

 

このレポートは、グラフと表で表示されて、とてもわかりやすくなっていますので、是非マスターしてください。

 

このレポートは、大きく2つ(レポート・会計帳簿)に区分されています。

 

<レポート>

・収入レポート
・支出レポート
・収支レポート
・売掛レポート
・買掛レポート
・現預金レポート
・資金繰りレポート
・集計表

 

<会計帳簿>

・月次推移:損益計算(P/L)
・月次推移:貸借対照表(B/S)
・試 算 表:損益計算(P/L)
・試 算 表:貸借対照表(B/S)
・仕訳帳
・総勘定元帳

 

まずは、このうち<レポート>の読み方をマスターします。

 

【4】収支レポートの活用(全体像)

 

経営分析をする時の流れは、まず全体像をつかんで、その後に詳細に入っていくことが大切です。

 

最初から詳細に気を取られてしまうと、経営の全体像がわからなくなってしまいますので、まずは大きな収支からみていきます。(ここでは、収入レポート・支出レポート・収支レポートの3つを「収支レポート」とまとめて呼びます)

 

収支レポートでは、まず月ごとの総額の収支推移を確認します。

 

クラウド会計ソフトfreeeでは、棒グラフで視覚的にわかりやすく表示されています。(デフォルトでは直近6か月の推移が表示されていますが「月数」の変更で、最長12か月まで表示することができます)

 

ここでは収入・支出の大きな推移を確認して、特に収支の差の大きい月をチェックします。

 

【5】収支レポートの活用(詳細)

 

収支レポートの大枠の推移を確認できたら、次に詳細を確認します。

 

ここでは、第6回で学んだタグ機能(取引先・品目・部門)が大活躍します。

 

収支レポートでは、上から「取引先別」「品目別」「勘定科目別」で、詳細がグラフと表で自動表示されますので、次ごとの割合をグラフで、細かい推移を表で確認することができます。

 

ここでのコツは、各項目の平均的な数字を把握して、特に、差の大きい月について、その理由をチェックすることです。(数字をクリックすると、その明細の仕訳が表示されます)

 

【6】売掛金・買掛金レポートの活用

 

売掛金・買掛金レポートでは、トップ画面や週次レポートで送られてくる概要について、より詳しくみることができます。

 

ここでは、取引先ごとの取引の規模や、売掛・買掛の発生のタイミングなどを詳しく見ていきます。

 

【7】資金繰りレポートの活用

 

資金繰りレポートでは、現金の収支に特化した推移をグラフと表で表示してくれます。

 

このレポートを観るコツは、
 

・収支のグラフ(青色・赤色)の規模が月々増えているか
・収支のオレンジ色のグラフの位置が常に0円の軸より上にあるか
・残高のグリーン色のグラフが右上がりに増加しているか

 

という視点でみていきます。

 

大きな支払いがあるなど、そうでない月もあると思いますが、その場合は、その理由をしっかりと確認しておくことが大切です。

 

【8】会計帳簿の「月次推移:損益計算(P/L)」は有効

 

クラウド会計ソフトfreeeの分析レポートの下段部分(会計帳簿)は、いわゆる会計専門家がチェックするパートになりますが、その中で、少なくとも「月次推移:損益計算(P/L)」は、ご自分で分析できるようになるととても有効ですので、その分析のコツを紹介します。

 

(この表は「収支」でなく「損益」となっており、いわゆる決算書と同じ「発生主義」での表示になります)

 

<月次推移:損益計算(P/L)>

大きく上から「売上・経費・営業損益」となっていますが、まず大きな視点から、「売上高」「経費計」「営業損益」の3つの数字だけに着目します。

 

「売上」が月ごとにどのような推移になっているか、
「経費」がかかりすぎている月はないか、
「損益」がマイナスになったり、予測より少ない月はないか、


など大きな視点でチェックします。

 

そして、次に詳細に目を向けて
 

「売上高の大きい月・小さい月はどのような売上構成になっているか?」
「経費の1つ1つの行をみて、急に増えていたり、少ない月はなぜなのか?」

 

など、月ごとに横に並べて観ることができ、比較対象があるので非常に確認しやすいと思います。

以上が、第9回の内容になります。

 

クラウド会計のメリットであるデータの自動集計・経理の自動化により、データが常にアップデートされることを、最大限に活かして、データ(ネタ)を新鮮なうちに頂く(分析する)ことが、クラウド会計ソフト導入の経営的な意義でもあります。

 

上記【1】~【8】の分析を全ておこなっても、ほんの30分で終わります。

 

機械ができることは機械にやってもらい、人間でしかできない、分析や活用に使う時間を増やして、ぜひ経営に役立ててください。

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